乳歯は、早い場合は生後4ヶ月頃から、遅い場合は1歳3ヶ月頃、
平均では男子8ヶ月、女子9ヶ月で歯が生え始めます。

まず一番奥の6番目の歯である『6歳臼歯』が生えてきます。乳歯の生え変わりは、基本的には乳歯が抜けて、永久歯が生えてきますが、この6歳臼歯は、上に乳歯は無いため、乳歯が抜け落ちることなく生えてきます。
その後は前歯が順番に抜け、永久歯へ生え変わります。平均的に下の前歯から生えてきますが、子どもによっては上の前歯から生えてくることもあります。個人差があるのであまり気にする必要はありません。

平均的に2歳半から3歳位と言われていますが、4歳近くになってようやく最後の奥歯が生えてくることもあります。それ以後、生えてこなければご相談ください。歯の生える時期は子どもによって変わってきます。

歯並びは遺伝的要因もあります。お子さんも反対咬合になる可能性はありますが、5歳位まではあごを出す癖があるようであれば止めさせ、それでも下あごが上あごより前に出ている咬み合わせをしていたら受診をお勧めします。

最近発表されたデータでは、約1割の子どもが先天性欠如歯（歯が生まれもってないこと、形成異常のひとつなので病気ではありません）ということがわかっております。乳歯の時は様子を見て下さい。永久歯が生えてくる時期になっても生えてこないのであれば、精密検査（レントゲン撮影）などをお勧めします。

乳歯でも永久歯でも、生えて間もないときは成熟していないため、フッ素による効果は高いです。できるだけ早い時期から塗ってあげて下さい。

平均的に、2歳くらいで口をゆすぐことができるので、その時期を目安に使ってみましょう。あまり大量に使うと口の中が泡だらけになり、かえってしっかり磨くことができません。毛先に少し付けるくらいで十分です。歯垢（プラーク）を除去できれば問題ありません。

この年代では歯と歯の間にすき間（発育空隙）があることが通常です。
これは永久歯の方が乳歯より大きいためです。乳歯より大きな永久歯が生えてくることを考えると、すき間のあるほうが将来的に歯並びは良くなります（例外もあります）。そのため、乳歯は永久歯のスペースを作ってくれているのです。このすき間は、永久歯が生えてくるにつれて閉鎖していくので心配しないで下さい。逆に乳歯の時にすき間がなく綺麗な歯並びは、永久歯が並ぶスペースがなく、歯並びが悪くなる可能性もありますので、経過観察が必要です。

正しい永久歯の生え方は、乳歯の真下から根を溶かして生えてくることが一般的ですが、乳歯の脇から永久歯が生えてくる場合もあります。この場合、乳歯が邪魔になってしまい、本来永久歯が並ぶべき位置へ並ぶことができず、歯並びが崩れてしまう原因になることがあります。その場合は乳歯を抜いてあげる必要があります。まずはご相談ください。